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PP加工。
印刷物の表面に薄いPPフィルム(ポリプロピレンフィルム)を貼る
仕上げ加工のことで、ラミネート加工の1種です。
例えばカタログ制作の際、表紙の質感を変えるなど、印刷物の
美しさを引き立たせることも期待できますし、
特に表紙に濃色などを多用する場合には、摩擦などによる
印刷面の傷や色移りを防ぐなど、印刷面保護の目的で用いることが多いです。
PP加工は、フィルムに接着剤を塗布し、
刷本に圧着させます。
PPフィルムには、ホログラムなど様々な種類がありますが
主に幅広い用途で使われるのは
光沢のある グロスPPと、マット感のある マットPPです。
PP加工に関しては、
“印刷でどんなに理想の色を表現してもPPを貼ると色が変わってしまう”
という現象が起きる場合があり、
しばしばクライアント・デザイナー・印刷会社を悩ませています。
印刷業界では、PPを貼ったら色が変わるということは周知の事実。
・ 濃度が5%~10%上がる
・ 全体的に赤くなる(もしくは青くなる)
などと言われています。
しかし実際にその変化を見たことがない方には
言葉で説明してもイメージしにくいかもしれません。
そこで。
PPで色の変化があるのはわかったけど、どのくらい見た目に変化があるの?
よく言われるように、本当に赤っぽくなるの?
実際にPPを貼る前と貼った後を比較してみてみたい!
そんな声にお応えして・・・
検証
実際の印刷物にPPを貼ることによって
どのくらいの色の変化が起こるの?
検証スタート
検証物
用 紙 : OKトップコート+(135kg)
OKトップコートマットN(135kg)
インキ : オフセット用パウダーレスインキ
色 数 : 4色(CMYK)
加 工 : PP加工
(コート紙にはグロスPPで、マット紙にはマットPPで加工をします)
検証画像: 印刷会社としての経験上、人物の肌の色・髪の色、背景色や食品の色など
PPによる色の変化で頭を悩ませたことのある画像の傾向を模索し、
当てはまる画像を選定。最終的な画像選定テスト印刷をしました。
テスト印刷データ
皆様にお届けする実際の検証資料は
テスト印刷をした画像の中でPPによる色の変化が
大きかったものの中から1つを選択。
こちらに決定しました。
印刷結果
【コート紙+グロスPP】の方は
全体的に5%ほど濃度が上がっているようです。
特にハイライト部分のCとMが強調されているため
若干暗くなった印象になっています。
【マット紙+マットPP】の方も同様、
こちらも全体的に5%ほど濃度が上がっているようです。
さらにマットPPの性質上、光の乱反射が抑えられ
光沢感が少なくなっているため、
全体的にメリハリがなくなった印象になっています。
ハイライト部分のCが強調されているため
肌の色など明るい部分が青黒くなっているのがわかります。
是非、実際の検証物をご覧になってください。
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